そうちゃんと公文
そうちゃん(長男・12歳・知的障害アリ)、実は、週に一度、公文に通っている。
、、、ってことを私が言うと、たいていの人は、「えーっ、、、? そうちゃんが?? 公文に行ってるのっ!?」。
そして、母・よしこや姉に至っては、「、、、で、そうちゃん、いったい公文で何やってんの???」と首をかしげる。
そのくらいビックリなことらしい。。。
私だって、そうちゃんを公文に行かせてみようだなんて、ちっとも思っていなかった。
だって、ひと口に”知的障害がある”といっても、それぞれ。
普通の人だって、東大に行けちゃうくらいの人とそうでない人の間には、相当な差がある。
それと同じように、知的障害も、軽い人とそうでない人(もちろん、そうちゃんは、”そうでない人”の集合体に含まれます。)の差はすごい。
で、公文なんてものは、きっと、もっと障害が軽い子供が通うものと思っていたので、私とそうちゃんにとっては、公文は、”高嶺の花”だった。
ところが、たまたま、そうちゃんと仲良しのお友達が公文に行っていて、そのお母さんから公文での話をときどき聞くようになって。。。
お友達が通うその教室は、家から車で30分くらいかかる場所(ちょっと遠い)にあるのだけれど、なんでも、とても熱心な先生で、障害がある子供も受け入れてくださるらしい。
で、ある日、”まっ、じゃっ、ちょっと一度、行くだけでも行ってみようか、、、。”と、教室を訪ねたのが、はじまり。
”ちょっとお話を聞くだけ”と軽い気持ちで行ったのだけれど、
「ぜひ、ぜひ、ぜひ、連れて来て下さい、お母さん!!
どんなお子さんでも、やれば必ずのびます。
私も一生懸命がんばるから、お母さんも一緒にがんばって~!
ねっ!! ねっ!! お子さんと一緒に毎日ちょっとづつでいいからプリント(宿題)してきてください!!」。
、、、ということで、その日のうちに、即・入会。
そこからそうちゃんの公文通いは始まった。
最初は、普通の子供の中で一緒にやるのは難しいでしょうということで、わざわざそうちゃんのためにマンツーマンで特別に時間をとっていただいてのスタート。
そして、”普通の子供たちといっしょに(一緒の空間で)公文ができる日”を目指して幾年月。
とうとう(1年ちょっとかかったかな、、、?)”デビュー”も立派に果たした。
途中、長女(4歳)と次男(3歳)も、「そうちゃんといっしょに公文行きたーい!!」ときかないので、長女(4歳)と次男(3歳)も公文に仲間入り。
再びマンツーマン(子供三人にそれぞれに先生がついてくださる)形式に変わった。
、、、と、状況にあわせて形式は変わったけれど、そうちゃんが公文をはじめて、今年の夏で、もう5年になる。
”30分でいいから、じっと座って何かに集中する力がつけばいいなあ。。”という思いと”毎週同じ時間に目的をもって行く場所ができたらいいなあ。。”という思いからはじまった公文。
その願いが叶えられたら、私としてはもう十分。
あとは、”もし万が一、ひらがなでも覚えられたら、ラッキーかな。”という思いが、かすかにあったくらい。
公文に行くと、そうちゃんは、数字表を読んだり、ひらがな表を読んだり、プリント(まっすぐに横線や縦線をひく練習)をしたりしている。
よ~く考えると、5年間、していることは、さほど変わらない。
、、、というか、全く変わっていない!!
(もちろん、普通は、できたら次のステップのプリントへと、どんどんうつります。)
だから、外見では何も進歩していないように思える。
けれど、今や、なんと、あのそうちゃんが、公文に行ったら、お勉強のためにちゃんと座って集中している。
そして、なんといっても、そうちゃん、”公文だ~い好き!! 先生だ~い好き!!”。
いつも車からを降りると、公文バックをゆさゆさ揺らしながら教室までかけて行く。
一度だって”行きたくない”と言ったことも”公文いやだ”と言ったこともない。
その代わりに、毎週土曜日になると、必ず、「公文ある(訳:公文に行く)?」と私に聞き、私が「あるよ~。」と答えると、「ヤッタ~!!」といって体をゆすってピョンピョンはねる。
いつもいつも体いっぱいに、ただただ新鮮に喜びをあらわす。
宿題のプリントも、長女や次男は、
「やりたくな~い~。」
「ねむた~い~。」
「つかれた~。」。
、、、というのが決まり文句。
そう言いながら体をクネクネさせて、不満をあらわにする姿は、いつも私をイライラさせてくれるけれど、そうちゃんはというと、夕食が終わったら「公文は?」。
”公文の宿題、今日する?”と自ら確認する、いわば模範生。
一度だってそうちゃんは、”やりたくない”とか”イヤだ”と言ったことがない。
私が「公文の時間で~す。」と、公文のバックを持ってきても、長女と次男は、何の音沙汰なし、見事にノーリアクションだったりする。
それに対して、そうちゃんは、ちゃーんと一番に私のもとに来てくれる。
で、感心なのは、そうちゃん、5年間、変わらず、同じプリントをしていること。
ただエンピツで縦線をひいたり、横線をひいたり、、、というだけのプリント。
でも、実は、5年たった今でも、たったそれだけのことが、そうちゃんは自分だけではうまくできない。
一人ですると、プリントをはみ出してテーブルにオーバーランした後、やっとそうちゃんのエンピツはとまる。
腕に力が入りすぎて、うまく力をコントロールすることができないのだ。
で、いつも、そうちゃんの方から私に、「手伝ってください。」とご依頼がある。
だから、私とそうちゃんは、いっしょにエンピツをもって横線・縦線をひいていく。
毎日同じことの繰り返しの地味な地味な作業。
けれど、その作業をコツコツと日々重ねていくそうちゃん。
そんなそうちゃんを見ていると、「う~ん、がんばってるよなあー。」と思って、なんだか毎回”じーん”としてしまう。
そうちゃんは楽しめることも、できることも、健康な子供よりもうんとうんとうんと少ないけれど、いったん好きになると、単調なことでも、がまん強く続ける力がある。
プール教室(こちらも週に一度通っています)だってそう。
一度も”行きたくない”と言ったことも”もう、イヤだ”と言ったこともない。
そして、何より、”どうしてそんなに新鮮に喜びを体いっぱいにあらわせるのだろう、、、。”というくらい、”今日もまた好きな習い事に行けること”を楽しみにしている。
そして、、、。
最近では、なんと、かなり、ひらがながわかってきたらしい。
もちろん書く事はできないけれど、読むことは、ひとつひとつゆっくりだったら、できていると思う。
声に出して「あ」 「い」 「う」とはっきり発音することはできないけれど、頭の中では、ちゃーんとわかっている模様。
びっくりだ。
いつも同じプリントをしているそうちゃんが、しばらくは、長女も次男も、とてもフシギにみえたようだ。
「そうちゃんだけ簡単だから、いつもすぐ終わってずる~い!」とか、「なんでそうちゃんだけ、いつもママが手伝うの~?」などとも言っていた。
けれど、そういえば、最近は、もうピタリと言わなくなった。
小さくても、何が大切でどういうことが偉いことなのかは、ちゃーんとわかっている。
そうちゃんがコツコツと積み重ねていくこの先には、いったいなにがあるんだろう。
ちょっと何か”期待”をも感じさせてくれる最近のそうちゃんです。。。
<人気ブログランキングに参加しています>
下の”人気ブログランキングへ”というところをクリックしていただくとポイントアップです。
いつもありがとうございまーす!!
| 固定リンク

