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魚とり

渓流で男の子が魚をとっている。

さっきから虫取り用の網で、口をへの字にして、そーっとそーっと水をすくって。。。

 

そこへ、

「ほら~。

 そろそろ帰るわよ~。」

のお母さんの声。

どこかで涼んでいたお母さんが男の子の元へ来て、子供の虫カゴに小さな魚が入っているのをちらりとみた。

そして、お母さん、川の水をもうちょっと足そう、と思ったらしく、虫カゴごと、そのままジャブン。

水をすくった。

、、、、、と、その瞬間。

 

「お母さん!

 ボクのつかまえた魚、、、一匹逃がしたよ~!!

ほら~!!

、、、、あーあ~~っ

 どうしてくれるのよ~~?!?!

 せっかくつまかえたのに~~~。」

という、男の子の悲壮な声。

 

色白で、ドット柄のTシャツに、サブリナパンツ。

とってもきれいなその子のお母さん。

さっきから、男の子のクレームには、コックンコックンと小さくうなづくだけなので、

男の子は、さらに大きな声になる。

「ボクの苦労の結晶を、お母さん、逃がしたんだよ~!!」。

 

それでもお母さん、涼しい顔をしたまま、

「ん。

 もう、わかったから。

さっ、帰るわよ。」。

男の子は、サッササッサと早足で歩くお母さんの後につづいて、川を後にしながら、

「も~~っ!

 ボクの苦労の結晶を~~~!!!」。

 

叫んでいる。

でも、なぜか、怒ってもすねてもいない、その声。

甲高いセミの鳴き声と渓流のザザザーという音と、みんながいっしょになって、心地よく耳に響きあう。

 

私のすぐそばで魚とりをしていたその男の子、さっきまで真剣そのものだった。

かたわらにいる妹がちょっとでも手を出そうとするたびに、

おまえは余計なことをするな!!

静かにみとけ!!

と強い口調で言っては、妹をはねのけ、一心に自分一人で魚とりにいそしんでいた。

 

少年の、頭の中が魚とりのこと一色になった、夢中の時間。

お母さんの、あれこれ忙しい中、子供のために川遊びに連れていってあげようと、自らつむいで作った貴重な時間。

渓流に遊びに来た数時間は、同じ“時間”ではあるけれど、二人にとっては、ちょっと異質。

 

夏。

心をさっぱりかわかしてくれる、どこか懐かしい季節。

歳を重ねるごとに 好きになる季節。。。

 

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いつも応援、ありがとうございます!!

P.S.

みほさん。

みほさんのところにも、キジがいますかっ(笑)!!

考えてみれば、こちらのそうちゃんも、立派なキジです。

大キジもいいところです。。。


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