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たし算と逆算

子供を育てていて感じるのは、

昨日・今日・明日の地味なつみ重ねが、そのうちに形になっていくものなんだなあ、ということ。

そういう意味では、”たし算”的な要素が濃い。

けれど、一方で、子育てには、”逆算”も大切で、この逆算は、たし算よりもずっとむずかしいな、と思う。。。

 

そうちゃん(長男・14歳・知的障害アリ)は、月に1回、週末にお泊りにでかける。

(障害のある子供たちが暮らす施設で”短期入所”というシステムがあって、事前に予約しておくと、そこにお泊りできる。)

”月に一回お泊り”をするようになって、もうすぐ半年になる。

けれど、半年たった今でも、そうちゃん、お泊りをする前日から、ものすごーく緊張。

歯がガタガタ震えるほど、(顔色が悪くみえるほど)不安になるらしい。

 

そうちゃんは、年齢は14歳だけれど、自分の心の内にある思いを、まったく言葉で表現することができないため、実際の年齢とは、精神的に、信じられないほどのものすごいギャップがある。

そんなそうちゃんを見ていると、こっちの方が、

”今回のお泊りは、やめておこうかなあ、、、。

家にいてくれた方が(私が気分的に)ずっと楽かもしれない。。。”

”こんな思いをさせてまで、お泊りさせて、いいのだろうか。。。”

と、ほぼ毎回思う。

 

けれど、実際、お泊りから帰ってくると、そうちゃん、満面の笑みでホッとしたような顔をして、

「ただいま~!!」。

私が

「お泊り、楽しかった?」

と聞くと、

「うんっ、たのしかったよ~!。」。

「また、お泊り行きたい?」

と私が聞くと、

「うんっ、いきた~い!!」。

毎月、そのくり返しなのだけれど。。。

 

私がそうちゃんを月に一回お泊りさせようと思ったのは、”ずっと先を想像した時の理想”から逆算。

逆算したら、”今だっ! 今こそ、お泊りの練習をする時期に来たぞ!!”と思ったから。。。

 

そうちゃんはいずれ将来、施設に入ることになる。

私たち親とはなれ、家族とはなれ、誰かの手をかりて暮らさなければならない時が必ずくる。

その時に、そうちゃんがあわてず、そして、私たちもあわてず、お互いがある程度環境にすんなり慣れるようにしておきたいと思ったのが一番の理由。

 

そして、もう一つは、長女(7歳)と次男(5歳)が大きくなった時、

「そうちゃんがいたから、私は(ボクは)、ずっとガマンしてきた。」

とか、

「そうちゃんがいたから、したいことができなかった。」

なーんてことを言わせないため。

(もし、したいことができなかったり、実を結ばないことがあったとしても、それは、そうちゃんのせいじゃないよ。

すべては自分自身の責任だよ。

やろうと思えばどんな形ででもやれたはずだし、チャンスはいくらでもあったはずだよ、と言い切れるようにしたかったから。)

 

だから、そうちゃんお泊りの日は、日ごろ、そうちゃんと一緒には行けないところに行きたいし、長女と次男のやりたいことができる日にしたい。

長女と次男が存分に主導権をにぎれる日をつくりたいと思った。

 

そして、おまけのもう一つは、たまには、家族のオフタイム。

みんなそれぞれが自由での~びのび。

そうちゃんのリズムにあわせなくていい日があることは、なんてステキだろう、と思ったから。。。

 

けれど、なかなか、この”そうちゃんのお泊り”ひとつとっても、逆算で考えたことを実行するのは、むずかしい。

なんたって、思いきりと勇気がいる。。。

 

健康な子供だって、”危ないから。””心配だから。”と言って、いつまででも送り迎えをしたり、子供についていったり、一人でやらせなかったりすることが多い。

けれど、それこそ逆算。

思い切ってやらせなければ、子供は、いつまでも成長できない。

親の心配とはうらはらに、すぐに慣れ、一人でちゃんとできるようになる子供の芽までつんでしまうことになってしまう。。。

 

だから、私は、いつも、そうちゃんをお泊りに送りだすときは、昔みた”野生の王国”を思い出す。

私とそうちゃんが、(勝手に)チーターの親子になった気分になる。

そして、チーターが、親離れ・子離れする時の光景を思い出す。。。

 

昨日までずっと子供と一緒に寄り添うように歩いていたのに、さあ、今こそ親離れ・子離れの時期だ、と思った瞬間から、親は、子供をつっぱねる。

子供は、最初驚いて信じられなくて、何度も何度も昨日までのように親に近づこうとするけれど、親はそれをつっぱねる。

あの瞬間、親が子供を”さあ、一人で行きなさい。”と、子供の背中をおす勇気と、

やがて、親に近づくのをあきらめ、”仕方ない、、、、。じゃあ、一人で行こう。”という子供自身の勇気がなければ、あの子供に将来はない。

あの子供は、いつまでも自分ひとり(一匹)では生きていけないチーターになってしまうのだから。。。

 

おかげさまで、今月のチーター役は、もう終わりました。

ほっ。

また、来月末、チーターになる日がやってきます(笑)。。。

 

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