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開き直り

そうちゃん(長男・14歳・知的障害アリ)がまだ小さい時、私と母・よしこは、時々、ため息まじりにこう言った。

「そうちゃん、いくら障害があるっていったって、なにも こーんなに重くなくったって、よかっただろうにねえ。。。」。

                          

あまりにもゆったりとした(前に進んでいるんだかどうなんだか、まったくわからない状態。)成長。

時々遊びに来るよしこでさえ、前回遊びに来た時とさして変わらず、目に見えて これといって成長する様子のないそうちゃん。

そんなそうちゃんを前にすると、私とよしこは顔を見合わせ、

”あ~あ。”

”は~ やれやれ。”。

ため息の一つもでたものだ。

 

そうちゃんの成長を期待し切望し、、、

でも、なかなか目に見える発達を派手にはしてくれないそうちゃんを見ていると、時折、私は、だだっ広い海に、見渡す限り蒼い、船もな んにも浮かんでいない海に、そうちゃんと二人、ボロボロのイカダに乗って、ただボ~~ッと漂流しているかのような気分になったものだ。

(ほぼ、難破船状態。)

それは、なんとも、気が遠~くなる思いだった。

 

歩けず、しゃべれず、、、。

そんなそうちゃんを見ていたら、歩けないよりは歩けたほうがいいに決まってるし、

障害があっても(障害が軽く)、ママとおしゃべりができるお友達をみていたら、

”あ~ いいな~。

うらやましなあ。

せめて、そうちゃんも、あのくらい障害が軽かったらなあ。。。”

とも思った。

 

けれど、あれから十数年。

月日がたって、今思うと、

”障害が重いから大変で、軽いから大変じゃない。”・・・なんて単純なことでは ぜんぜんない、ということがわかる 。

障害が重ければ重いで、大変なことはもちろんあるし、でも、軽ければ軽いで、大変なことが、またちがった形で現れる。

、、、ただそれだけのことだった。

(これは、障害の有無に関係なく言えることですが・・・。)

 

むしろ、障害が軽いゆえに、その子供自身が胸を痛めることも多いと思う。 

人が自分のことをどんな風にみているのか、感じているのか、

普通の健康な子供と一緒に過ごすと自分に劣等感を感じるけれど、自分より障害の重い子供と一緒にすごすには、物足りない。

プライドだってある。

だから、どちらにも属せず、どこにも身をゆだねることができず、苦しんでいる子供も多いと思う。

 

その点、そうちゃんは、重度なので、”特別支援学校”に、どっぷり浸っている。

家では考えられないけれど、学校では、ニコニコニコニコ。

いつも笑顔で、クラスのムードメーカーらしい。

たまに病気で学校をお休みすると、先生が、

「昨日は、そうちゃんがお休みだったので、クラスがシーーーーンとしてしまって、まるでお葬式のようでした。

も~ 淋しかったです~!!」。

先生が

「はいっ。

では、だれか前にでてきて、発表してください。」

とか、

「だれか手伝ってください。」

とか言うと、意欲まんまん、手をあげ、誰をも差し置いて出て行くのは、、、そうちゃんらしい。

もちろん、前に出て行ったからといって、(そもそも・・・おしゃべりというおしゃべりが、できるわけでもないので)発表できるハズも ないのだけれど、そうちゃんにとっては、そんなことは、まったくお構いなし。

そうちゃん語(?)で、先生の口調を真似て、モゴモゴモゴ(と、発表。)。

ただそれだけで、大満足。

ただただ、参加することにこそ、意義があるらしい。。。

 

昼休みも、野球(キャッチボール)が上手なお友達がいて、そのお友達と先生が外に出ると、後ろから、そうちゃんもルンルンしながらう れしそうに、ついて来るらしい。

もちろん、そうちゃん、キャッチボールをすることはできないのだけれど、そのお友達をずっと横で応援して楽しんでいるらしい。。。

 

ここまでくると、そうちゃんも、きっとある日、どこかで、

”ええぃ、もういい! 

今の、ありのままの自分で行こう!!”。

スパンと、”開き直った”としか言いようがない。。。

 

長い人生、何が功を奏するか、ぜんぜんわからない。

だから、これからも、そっと、そうちゃんのこと、見守っていこう。。。

 

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