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紳士

昨日のブログの”気づかい”で思い出しました。

あれは、かれこれ13年くらい前のこと。。。

 

(そうちゃん<長男・14歳・知的障害アリ>は、東京で生まれ、それから3年ほど東京で暮らしました。)

ある日、地下鉄に乗って銀座へ行った日のこと。。。

 

その頃、東京の地下鉄には、ほとんどの場所でエレベーターが設置してありませんでした。

だから、地上へ出て行くには、いつも、そうちゃんの乗ったベビーカーをかかえて、エッチラオッチラと階段を上り下りしなければなりま せん。

ミルクだオムツだ、、、と、重い荷物を抱え、その上、そうちゃんの乗ったベビーカー、、、。

その日も、

”ふう~っ。

ベビーカー抱え、地上に向かって、さあ、いざ階段をのぼらん。”

としていました。

、、、と、その時。

後ろから、流星のごとく現れたスーツ姿の若い男性が、私に

「私、はこびますよ。」

と、言ったかと思うと、そうちゃんの乗ったベビーカーを軽々と小脇に抱え、階段をトントントン。

その男性は、私に”すみません。”とか、”大丈夫です。”とか言うスキを少しも与えず、階段をトントントン。

 

慌てて男性の後を追って、階段を上ると、そこには、銀座の華やかな街が視界に飛び込んできました。

駆け上がったところで、私は、その男性にお礼を言いましたが、その男性は、ほんの少し、”フッ”と、キラリとした笑顔を返しただけで 、長い足を優雅にすすめて、颯爽と銀座の街へと消えていきました。。。

 

そのスーツの着こなしからしても、あの品のある立ち居振る舞いからしても、世界をまたにかける、エリートサラリーマン。

将来、その企業を必ずや、しょってたつであろう、その男性・・・。

(・・・と、ここからは完全に、私の勝手な妄想です。

あしからず。)

けれど、あの日、私は、その紳士に救われる思いでした。

、、、というのも、、、。

 

そうちゃんに障害があると病院の先生から知らされたのは、そうちゃんが生後6ヶ月の頃。

そうちゃんは、普通の赤ちゃんより大柄だったので、実際、とても重かったのですが、そんなことより、私にとっては、障害があるという 、そうちゃんの存在自体が重たかった時期です。

私の心には、いつも、そうちゃんの重みが、鉛のようにズド~ンと横たわっていました。

そんな気持をその男性は知るはずもないのですが、そんな中、その紳士が、ベビーカーをもって運んでくれた、そのサラリとした気づかい 。

その気づかいがものすごくうれしくて、なんともいえない気持ちになり、ふと、涙が出そうになった記憶があります。

どうしてそういう気持ちになったのか、自分でもよくわからないのですが、

もしかしたら、私の重いものを、思いがけず、その男性が、一瞬でも、代わりに持ってくれたからなのかもしれません。

 

きっと、あの男性は、ベビーカーを持って階段を上ることなんて、ごくごく自然にいつもされているのだろうと思います。

寝る前にハミガキをするのと変わらないくらい普通のこととして。。。

けれど、その男性にとっては、たったそれだけのことが、あの時の私には、とてつもなく大きくみえたことを覚えています。

なぜなら、自分のことだけでアップアップ(自分のことだけで精一杯)しているようでは、人を手助けすることなんて、できません。

今思えば、そのことを思い知った瞬間でもあったのかもしれません。

「こんなんじゃ(こんな自分じゃ)、、、ダメだ。。。」

と、パンチをくらい、奮い立たされた時でもありました。

 

うちにも、将来有望(?)な男が一人おります。

(次男・5歳のこと。)

どうしたら、あのような紳士に育つのか、、、。

どうせ育てるなら、ぜひ、あのカッコイイ紳士のように、、、。

でも、簡単には答えがでそうにありません。。。

なのでまあ、ここは、そうちゃんにせいぜい協力してもらって、”サササッ” ”スススッ”と、さりげなく、自然に手がのび(?)、気づかいできるジェントルマンを目指して ほしいな、、、と思います。。。

 

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