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施設見学

そうちゃん(長男・14歳・知的障害アリ)の学校(特別支援学校)では、毎年、希望者(保護者の中から)を募り、大型貸し切りバスに 乗って、”施設見学”に行く。。。

 

特別支援学校は、小学部から高等部まであって、高等部へは、中学部にいるみんなが進級できる。

けれど、卒業してから先の進路は、みんなそれぞれ。

どこかの企業に就職できる子供は、ほんの ごくごくわずか。

だから、大半は、自宅から通所施設とよばれるところに通うか、入所施設(家から出て、そこで暮らす)とよばれるところに入ることにな る。

”まだまだ先のこと。。。”

と、思っていたけれど、そうちゃんも、あっという間に中学2年生。

もうあと4年もしたら、学校を卒業してしまう。

んがっ!!

たっ、、、たいへんだ。

(すっかり、のんびりしてしまった・・・。)

将来のこと、考えねば!!

 

思えば、入所施設というところに初めて見学に行ったのは、そうちゃんが、まだ幼稚園(障害のある子供が通う幼稚園)の頃。

その時も、”幼稚園のママたちご一行様”で、ゾロゾロと訪れた。

が、その時、私は、一歩、入所施設の玄関に足を踏み入れたとたん、涙がポロポロポロポロ。

”なんて 彩りのない空間なんだろう。”

ただそれだけが、頭を渦巻いた。

で、靴を脱いだが最後、どこの部屋を案内されても、涙でくもって、なんにも見えない。

集団(同じ幼稚園のママたち)にまぎれて、なんとか前に進むも、私一人、ハンカチ片手に、なぜか号泣。

ママたちに、

「だ、、、大丈夫~?」

と言われたっけ。。。

 

でも、私にとっては、そのくらい衝撃的だった。

私の目に飛び込んできたのは、暗いねずみ色の壁に、ささくれた畳。

クリーム色のところどころ破れたカーテンに、作りつけのボロボロのこげ茶色のタンス。

部屋には、私物はほとんどなく、閑散としており、どの部屋もみーんな同じに見えた。

私は、ただただ、震えるほど悲しかった。

 

けれど、今思えば、あの暗いねずみ色の壁やささくれた畳や破れたカーテンやボロボロのタンスだけが私の気持を悲しくさせたのではなか ったと思う。

私は、あの時、あらためて、

そうちゃんが障害をもって生まれたこと。

障害をもって生まれたということは、どういうことなのか、ということ。

将来、そうちゃんが、こういう施設で暮らすことになる、という現実をまっすぐに受け入れなければならないこと。

きっと、そのことが、どうしようもなく、私を絶望的に悲しい気持ちにさせたのだと思う。

今でも、毎年、施設見学の季節(秋)になると、複雑な気持にはなるけれど・・・。

 

健康な子供を育てるにも、いろんな育て方があるように、障害のある子供を育てるにもまた、いろんな育て方、考え方がある。

”卒業後も、親が元気なうちはできるだけ家ですごさせてあげたい。”

という人も多いけれど、私は、卒業したら、あえて、そうちゃんを手元から離したいと思う。

私やパパが、年をとって病気になってヨボヨボになるギリギリのところまでそうちゃんを抱え込み、”もうダメだ”というボロボロの時に なって、そうちゃんを仕方なく手放す、、、。

、、、なんてことは、考えただけでも恐ろしくって、とてもできない。

その頃には、気力も体力も判断力も格段に落ちているにちがいない。

 

だから、私もパパも、元気なうちに、

そうちゃんも若くて、柔軟性のあるうちに、新しい環境(それが入所施設ということになります)へ。

そして、できる限り、そうちゃんをバックアップする。

そうちゃんにとって、そこがベストな施設なのか、、、ということを遠くから見守り、そうでないならば、また、新たなる環境をみつける なりの軌道修正を丁寧にしたい。

そのためには時間というものが、どうしても必要になるから、だから、時が来たら、早く手放したい、と思ってきた。

ただ、そうは言っても、一方で、不安は大きい。。。

 

自分の意思をうまく伝えられないそうちゃんを、どこに預けたとしても、そうちゃんが、一生、あのやわらかな笑顔を絶やさずに生き生き と暮らしていける場を、本当にみつけられるものなのか、、、。

自分のことならともかく、そうちゃんという、私ではない一人の人間の命。

たとえ自分の子供とはいえ、私やパパの判断だけで、その命の将来を決めなけ ればならないのだ。

そんなことが、本当にできるものなのか、、、。

そうちゃんの意思がはっきりわからない中、私やパパの価値観だけで、そうちゃんの全てをゆだねる環境をさがさなければならないのだ。

とてつもなく大きな責任というものを、容赦なくつきつけられる気がする。

 

これ以上、難しいことはないと思う。

でも、だからこそ、、、、。

「もし、私が、そうちゃんだったら。。。」。

シンプルに、この気持を大切にしていこう。

ひたすらに、この原点に気持を集中させて、想像して、へんな先入観はとっぱらって、”ゼロの気持”になりたいと思う。

ゼロの気持になって、これから、施設見学ツアーを自分でくんで、コツコツと、はじめていきたいと思う。

今から ここから。。。

 

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