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先生~その7・完

前回ブログのつづき 

                               

そんな そうちゃんの幼稚園に魅せられたのは、私やパパだけではなかった。

母・よしこも、圧倒的に影響を受けた人の中の一人。。。

 

そうちゃんの幼稚園の行事の中で、運動会は、ことさらに思い出ぶかい。

日々の保育の中でさえ、普通の子供たちのようには、スムーズに平穏にはすごせない子供が多い。

そんな中、その子供たちが、運動会では、小さなトラックに設けられた障害物競争に挑む。

ただ、”競争”といっても、スタートするのは、一人づつ。

だから、その子一人だけの晴れ舞台。

 

子供がスタートして時間をかけてゴールするまで(たまに、コースを大幅にはずしたり、大泣きしてしまったり、前にすすまなくなったり ・・・。)みんなが応援する。

先生たちは、ひたすらに、子供に寄り添い、辛抱強く前に導く。

けれど、決して、手はかさない。

なにか際立って新しいこと・すごいことをさせるわけではない。

ただ、その子その子がもっている力を最大限引き出されていることを、それをみていると体中で感じる。

なにより、この子供たちは、

”他でもない。 

自分自身と、一生懸命闘っているんだ”

と思える。

そして、きっと、それは、この運動会でのことにかぎらず、生まれた瞬間からはじまっていることなんだ、、、と感じる。

 

よしこが長女(7歳)の保育園の運動会を見に来た日。。。

お昼のお弁当が終わった頃、よしこは、言った。

「あ~、もうずっと座ってたから、腰が痛くなっちゃったわー。

ね~、なっちゃん(長女のこと)の出番は、もう終わったんでしょ??

悪いんだけど、そろそろ失礼しちゃっていいかしら~?」。

そう言って、お弁当を食べたら、即・お帰りになった よしこ。。。

 

なんでも、

「ね~。

普通の子供の運動会は、どれだけ活気があって楽しいかと思っていたけど、、、。

みーんな一緒で、だれがだれだか見分けがつかないわね。

個性がないわね。

だから、なんだか、みていても、つまんないわね~、悪いけど。」

と言って、大きなあくび。

そして、その後、

「そうちゃんの幼稚園の運動会は、感動!!

感動だったわね~っ!!」。

よしこには、いろんな意味で、そうちゃん時代の今までの”刺激”が強すぎ、もう、平凡では物足りなくなってしまったようだ。

 

今でも私は、そうちゃんの幼稚園での初めての運動会のことを思い出す。

生涯、歩けるか歩けないかわからない。

一生、車イスの生活になるかもしれない、、、と言われたそうちゃんが、おぼつかない足取りでトラックをまわる。

”途中で頓挫して、動かなくなるんじゃないか、、、?!”

と思って心配していたのに、そうちゃんは、一歩一歩、ゆっくりとトラックを 進んでくる。

私の方に近づいてくる。

私の前をそうちゃんが通り過ぎる時には、涙でくもって、そうちゃんの姿がぼやけて見えない。

まだ小さく、サラサラの髪をユサユサ揺らしながら不器用に歩くそうちゃん。

あの頃は、空色のフレームのメガネ(遠視だった)をしていて、実際より目が大きくみえた。

茶色い髪だったので、ちょっとエキゾチックだった、そうちゃん。

今でも私の記憶の中には、あの頃のそうちゃんのまま、くっきりと残像が刻み込まれている。。。

おしまい

 

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長いお話、おつき合いありがとうございました!!

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