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ガラスの男~その6

前回ブログのつづき

 

病院近くのタワーパーキングに車を停め、車のトランクから車イスを出す。

そこから歩いて5分くらいのところに、病院はある。

そうちゃん、ここのところ急に大きく、そして重くなったので、車イスを押すのは、なかなかの重労働だ。

 

歩道の上を走る車イスの”カタカタカタカタ”という、規則正しいタイヤの音。。。

そして、私の胸の前にある、そうちゃんの形のよい頭、そして、髪。。。

、、、ふと、思い出した。

幼き日のそうちゃんのことを。。

”いつ以来だろう。

こうやって、そうちゃんと歩くのって、、、。

私がそうちゃんのバギー(車イス)を押していたのは、いつの日のことだっけ。。。”。

     

そうちゃんは、歩くのがとても遅かった。

3歳8ヶ月の時に初めの一歩をふみだしたけれど、それからすぐにちゃんと歩けるようになったわけではない。

少しずつ少しずつしか歩ける距離はのびない。

だから、今の次男(5歳)くらいの頃になっても、そうちゃんには、バギーが必需品だった。

歩けるところまで歩かして、あとは、バギーに乗せて移動していた。

、、、そんな生活が長かったのに、私は、元気いっぱいに歩き、走る、今のそうちゃんに慣れてしまって、そのことをうっかり忘れかけて しまっていた。

今では、”そうちゃんが歩けるのは当たり前のこと”になってしまっているけれど、あのまま歩けず、一生車イスですごさなければならな かった可能性だって、十分あったのだ。

それを思うと、

”そうちゃん、歩けるようになって、本当によかったね。。。”

という思いが、こみあげてきた。

もしかしたら、意気揚々と力強く大地をけって歩くそうちゃんの姿をみれなかったかもしれなかった。

 

それに、車イスでの生活になっていたとしたら、きっと日常の大変さは、並大抵ではなかったはずだ。

今日だって、雨が降っていなかったからよかったようなものの、雨が降っていたら、たった5分歩く、ということが難しい。

車イスに両手をふさがれて、傘なんてさせやしない。

自分がぬれるのはいいけれど、車イスに乗せたそうちゃんがぬれるのは、きっといやだったろうと思う。

それを思うと、

”そうちゃんは、歩けるだけで、十分親孝行してくれてる。

ありがとね。”

という気持ちも、わいてきた。

そして、一方で、複雑な思いもあった。

”歩けるようになったらなあ。。。”と願いながらも、それが叶わず、歩くことができないお友達たちが、そうちゃんのまわりにはたくさ んいる。

そのお友達の無念さを思うと、そうちゃんだけ歩けるようになって、申し訳ないような気持ちにもなった。

 

物事は、いつも、たまたま偶然に起こるような気がする。

でも、実は、今回の骨折も、そうちゃんなりに、そして、この私にも、きっと”何か意味あってのこと”のような気もする。

こんなことでもないと、私は、そうちゃんが歩けなかった日のことを、あやうく忘れてしまうところだった。

”骨折した足が治ったら、そうちゃんが自分の足で歩く日が、またやってくる。。”

そのことが、とてもうれしい。

待ち遠しい。

あらためて、私の中で、忘れかけていた、あの日(バギーを手放した日)の感動が、また新鮮によみがえってきた。。。

次回へつづく

 

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