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ピカピカの一年生 ~その2・完

前回ブログのつづき

 

漠然とした不安からはじまった長女(6歳)だったけれど、彼女なりに、今度は具体的にいろいろ考え始めた。

やはり、”一人でバスに乗ること”は、長女にとっては、相当に恐ろしいこと、らしい。

はじめてのランドセル。

ピカピカの一年生ではあるけれど、鏡の前でランドセル姿にうっとりして、ルンルンしてばかりもしてられない。

実際は、そのピカピカのランドセルがくせものなのだ。

教科書や水筒を入れたランドセルは、鉛のようにずっしりと重く、小さな体には負担が大きい。

ひっくり返ってしまいそうだ。

さらに、サブバックにも、やれ上靴だ、エプロンだ、折りたたみ傘だ、、、と、たくさんの荷物を持っていかないといけない。

雨が降れば、傘もささなきゃいけない。

ただまっすぐ歩くだけでも大変なのに、その上、混雑したバスに乗り込み、途中で一度乗りかえもある。

乗ってはいけないバスと乗っていいバスを見分けることも、ちゃんと自分で判断しなければいけない。

その状況が次第に明らかになっていくにしたがい、長女も、”これは、ただごとならぬことになってしまった!!”と思ったのか、笑顔が消え、顔がこわばっていった。

 

長女がいちばん怖がっていたのは、”もし、バスの番号を間違ったり、バスの中で寝てしまったりして、ぜんぜん知らないところへ行ってしまったら、どーしよう!!!”ということだった。

知らないところに行ってしまったら最後、自分がどこにいるのかがわからないので(バス停の名前も読めないので)、そのことが、とっても不安らしかった。

バスをのりまちがえて、どこかにいってしまった時は、

”公衆電話をみつけて、ママの携帯に電話してね。 

そしたら、ママ、どこからでもすっとんで行って、なっちゃんを迎えに行くからね!!”

、、、ということにはなっていた。

(携帯電話をもつことは、学校で禁止されているため)

ところが、最近は、コンビニくらいにしか公衆電話はない。

長女は、

「何いってんの、、、ママ。

そんな知らない場所で、、、私、コンビニなんて、、、みつけられるわけないじゃな~い!!」。

 

、、、もっともだ。。。

まあ、仮に、コンビニが近くにあったとしてでさえ、なかなか公衆電話は小さな子供にとっては、実は使いづらいのだ。

娘とは、何度か、テレフォンカードで電話をかける練習をした。

ところが、重たい荷物を抱えたまま、まずはランドセルからテレフォンカードをとりだすのも時間がかかる。

公衆電話のガラスケースの扉は、結構高い位置にあるので、手をのばして開けるのもやっと。

小学1年生が使うにしては、公衆電話自体もまた高い位置にあるので、ボタンを押すのも結構難しく、本当に使いづらい。

そんなこんなで長女の不安は、さらにモクモクとふくらんでいった。

今度は具体的に。。。

 

だから、私は言った。

「なっちゃんが”もう、一人で行ける。 大丈夫!”って思えるその時まで、朝はパパが途中まで一緒に、帰りは、ママかばーば(を派遣して)が途中までお迎えに、いつまででも行ってあげるからね。」。

それを聞いて、長女は、ちょっと安心したものの、まだいぜんとして、眉毛は、”へ”の字に曲がっていた。

ところが、最後の最後に私が言った言葉で、長女は、面白いようにストンと落ち着いた。

「なっちゃん。

バスにのりまちがえたり、困ったことがあったらさあ、、、。

もうさー、その時は、しょーがないっ!!

”この人!!”っていう人をみつけて、”たすけてください!!” ”私、すっかり迷ってしまったので、おしえてください!!”って言ってごらん。

なっちゃんみたいに、小さくてかわいいピカピカの1年生に”たすけてください!!”って言われたらね、だれだって助けてくれるから。

電話だって、かけられなくったって、もういいよ。

自分でやってみて、ママにつながらなかったら、コンビニのお店のお兄さんとかお姉さんに、”電話がかけられないので、ママにかけてください。”って言って、いつもなっちゃんがもってるメモ(住所や電話番号が書いてある)、渡して、お願いしてごらん。

そしたら、絶対に助けてくれるから。

みんなね、やさしい人がたっくさんいるから、なっちゃんは、もうなんにも心配しなくていい。

困った時は、誰かが必ずなっちゃんのこと、助けてくれるから。」。

 

今の時代、私たちが小さい頃とはちがって、危ない時代になってしまったと、いつまでも子供の送り迎えをしたり、子供の行動を親がコントロールしようとするけれど。。。

人を疑うことは確かに大切だけれど、疑いだしたらキリがない。

誰でも信用してはいけないということを教えることも大切だけど、なんでもを不信に思いだしたら、これまたキリがない。

やっぱり、”人間を信じること”をベースにしてしか、前には進めないものなのだ。

昔も今も、それはきっと変わっていないと思う。

そうでなければ、長女も前に進めないし、私もまた、長女を私の手元から、ちょっとだって離せない。

 

今、あれこれ悩みながらも、自分の足で一歩一歩前に前にすすんで、ちょっとづつ日々成長していく長女が、なんだかまぶしくって仕方がない。

まさに、ピッカピカの一年生!!

 

P.S.

長女が出かけるとき、私は言います。

「なっちゃん。

これから一人でアメリカ行くわけじゃないんだから、大丈夫、大丈夫。

バスに乗り間違ったって、外国には、行けないから。

そうちゃん(長男・13歳・知的障害アリ)とちがって、なっちゃんは、ちゃーんとお話できるでしょ。

だから、わかんなくなった時は、だれかに聞けばいいんだから。」。

 

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