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2008年11月

アメリカ五大湖

「この間、年齢を聞かれたらさあ、40(歳)だったか41(歳)だったか、とっさにわからんで、自分でもビックリした~!」と、ダンナさんが言う。

確かに!!

確かに、ここにきて最近、年齢とともに、脳の方も確実に歳をとっていると、私も実感する。。。

 

その昔、よく、母・よしこも言っていたっけ。

「なんかね~、最近、人の名前がサッとでてこないのよ~。

いやになっちゃうわー」。

 

それからというもの、

”ほら、アレよ~、アレ!”

”ちょっと~、あそこにあるソレ取って~!!”

”ほら、あの人よ、、、。 

何ていったかしら、、、あの人、あの人!”。

 

そこから先は、まるで連想ゲーム。

”この間、映画にでてた”とか、”髪が長くて、色が白くて、きれいな人よ、ちはる(私のこと)の好きな”とか、思いつくままに、よしこからヒントがでる。

そんなヒントをたぐり寄せ、よしこの言う、”アレ””ソレ””あの人”を私がズバリ、言い当てる。

そこで初めてよしことの会話ははじまり、ようやく先に展開していく、、、というパターンが日常だった。

あの頃は、よしことの会話は基本、連想ゲームだったので、特別、気にもとめなかったけれど、私があの頃のよしこの歳に近づくにつれ、”あれは、こういうことだったのか。。。”と、しみじみ思う。

 

なにしろ私、最近、芸能人の名前がまるでわからない。

新しくでてきた人の名前を覚えようとしないのはもちろん、覚えてる人でも、いざ思い出そうという時、とっさに名前がうかばない。

歌番組なんか見てると、どのグループも同じ感じの顔で、同じ歌を歌ってる風にしか思えなかったりもする。

さっと立ち上がり、何か取りに行くつもりだったのに、”なにしに来たんだっけ、、、?”と一瞬忘れ、またもとの部屋にもどってやっと思い出す、、、ということも。

 

で、だいたい普通は、そういうこと(日常生活の中の出来事)で、”脳も年々、確実に歳とってんだわ~。。。”と、実感するものだと思うのだけれど、、、。

ダンナさんの場合は、ちょっと違った。

冒頭の会話(年齢がいくつだったか一瞬わからなかった、という会話)のつづきは、こうだった。

 

「えーっと、、、。 

スペリオル湖、ヒューロン湖、、、。

いや、、、スペリオル湖、ヒューロン湖、、、エリー湖、ミシガン湖、、、。

あれっ、、、??

いかんいかん、でてこん、でてこん、、、。」

と言ったまま、ダンナさん、深刻な顔をして、眉をひそめている。

いきなりの”スペリオリ湖”だったので、私は、思わず、

「スペリオル湖、、、? なにそれ???」

と、いぶかしげに首をひねらずにはいられなかった。

が、ダンナさんは、平然と言った。

「アメリカの五大湖よ~。」。

そして、

「あ~、いかんいかん、アメリカの五大湖が、でてこんくなった。

あと一つ、、、なんやったかいな~?!

思いだせん、、、。

これは大変だ!」

と、一人、なぜか焦っているダンナ。

なんでも、あともう一つの湖が、どうしても浮かばないらしい。

しまいには、「アメリカの五大湖も忘れてしまった!!」と言い、がっくり肩を落としている。

 

ア、、、アメリカの五大湖?!

こりゃー、びっくりだ。

”脳が歳をとっているかどうか”の基準となるものが、ダンナさんの場合は、日常の生活とはまったくかけ離れた”過去の単なる暗記物”だったとは!!

そういえば、、、。

ダンナさん、暗記物が好きらしい。

時おり、まったくなんの脈絡もなく、突然、

「祇園精舎の鐘の声~

諸行無常の響きあり~

沙羅双樹の花の色~、、、」の暗唱がはじまったりする。

(アメリカ五大湖にも驚かされたけれど、こちらの”祇園精舎~”も、ただ暗唱するのみで、これといってまったく意味はないので、ハタから見ている私には、その光景、まったくフシギな画にうつる。。。)

 

私は、一応、”彼の脳の状態”を把握するため、”いつものその「祇園精舎~」は暗唱できるかどうか”を確認してあげたが、こちらの方は、今現在、まだ大丈夫(暗唱できる)らしい。

が、この調子だと、”祇園精舎~”をすっきりさっぱり忘れてしまう日も、そう遠くはない気がしたりして、、、。

ダンナさんがその時、どういう反応をするか、まったく見ものであります。。。

 

P.S.

この間、次男を呼ぼうとした時のこと。

(長男:そうちゃん 長女:なっちゃん 次男:はっくん)

「はっくん、、、、じゃない、、、なっちゃん!

じゃない、、、そうちゃん!

、、、じゃなかったー、やっぱり、はっくんでよかったんじゃないの~!!」。

身近な人で、コレです。

芸能人なんて覚えられるハズが、、、!!

 

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子供時代(6・完)

前回ブログのつづき

                                      

ところで、あの頃の私は、”うちはビンボー(貧乏)なんだ。”と信じて疑わなかった。

そう、実生活以上に、私の家は貧乏なんだと思いこんでいた。

理由は明快。

母・よしこが、私たち子供に、(欲しいと言っても)なかなか物をサッとは買ってくれなかったから。

そして、もう一つ。

よしこのトリック(?)に、すっかりはまっていたからだと思う。

そのトリックとは。。。

 

昔から、よしこは、よく言った。

フーーッと、ため息を一つついた後、

「あ~あ、、、。 

どうしてかしら、、、。

どうしてこんなにお金がないのかしら、、、。

この間パパにお給料もらったばっかりなのに、、、もうお金がないわ、、、。」。

それも、カラスがカーカー鳴きはじまる夕暮れ時、あたりが薄暗くなりはじめた頃、がっくりと肩を落として言った。

頬杖をつきながら、、、。

「ちゃんとお給料をもらってるのにコレだから、本当にお金のない人は、毎日何を食べて暮らしてるのかしら、、、。

どうやって暮らしているのかしら、、、。

ママ、本当にそう思うわ、、、。」。

そして、よしこは、遠い目をしながら、だれに言うともなくそうつぶやき、また一つため息をつく。

 

それが、お給料日の直前のことなら、大したことには思わない。

けれど、よしこは、次のお給料日がやってくる、はるかかなた前に言っていたのだ。

、、、、よくよく考えると、次回のお給料日より、この前お給料をもらった日の方がよっぽど近かったりした。

そんなタイミングでよしこがそんな事を言うものだから、私は、子供ながらにちょっと神妙になった。

”そんなにうちって、お金がないの、、、??”。

                         

今思えば、よしこは、なかなかの女優であった。

いつもキャンキャン私たちを叱りつけているよしこが、いつになく淋しげに、しかも、お財布のがま口を”パカッ”とわざわざ開け、中をのぞき込むようにして、いつもそのセリフ(「お金がないわ、、、。」)を言っていたのだ。

日頃、よしこを”かわいそう”だなんて思ったことはなかったけれど、その時だけは、”うっ、、、かわいそうなママ、、、。”と思った。

そして、”ない袖はふれぬ”、、、ならぬ、”ない袖はふってもらえぬ”ことを心に刻んだのだった。

それに、”もうこれ以上は、(買って買ってと無理を)ママに言っちゃダメだな、、、。”と遠慮する、けなげな気持ちも幼い心にしっかりとわいていた。

 

それでもたまに、よしこに、「ね~、ママ。 ○○買ってよ~、買って~!」とお願いすることもあった。

が、よしこの返事はきまってこのセリフだった。

「ちはる(私のこと)。

あのねー、今、ママ、お金ないの。

だから、グチャグチャグチャグチャそんなこと言わないでちょーだい!

おねだりはね~、お給料日がきてから言ってちょうだい!」。

 

、、、ということで、私はいつも待たされた。

ちょっと油断してお給料日をすぎると、カーカーとカラスが鳴く時刻に、また、よしこの”お金がないわ~”がはじまる。

だから、なかなかおねだりするタイミングをはかるのが難しいのだ。

で、たいていは待たされているうちに、欲しかったことすらすっかり忘れてしまい、そのまま闇にほおむられることとなった。

で、また、次なる欲しい物を思いつき、ねだると、”また次のお給料日に言ってくれ。”と、よしこから言われることとなり、、、。

ことごとく、その繰り返しだった。

よって、なかなか欲しい物が手に入ることはなかった。

 

今思えば、、、まんまとだまされた。

(まあ、よしこは、だますつもりはなかったと思うけれど、、、。)

よしこは、つまりは、お給料をもらって、パッパッパッパッと、考えなくお金を使っていた模様。

ゆえに、あっという間にお金がなくなってしまっていたのだ。

よ~く考えると、よしこは、自分のものは、たっぷり買っていた。

それに、もっとよ~く考えると、私が住んでいたのは、社宅。

社宅、、、ということは、お父さんたちは、みんな同じ会社。

同じ会社、、、ということは、みんな同じようなお給料だったのだ。

だから、うちだけとびぬけてビンボーだったはずはないのだ。

(現に、私と同じ社宅の友達は、みんな、兄弟ひとりずつ自転車を持っていたし、人生ゲームも持っていた。

そして、科学と学習の両方を毎月とっているお友達もわんさかいたっけ。。。)

が、悲しいことに、当時の私は、そのことに気がつかなかった。

よって、”うちはビンボー”伝説は、私の中で、かなり後までひきずっていた。

 

あの頃の私に比べると、長女(5歳)は、かなりいい確率で欲しい物を手に入れている。

そういえば、最近、長女は、”あれ買って~!” ”これ買って~!”と、にわかにやかましくなってきた。

せっかく今、あふれるほどの想像力をもちながら、オモチャなぞにたよっては、これはもったいない!

私も昔の記憶をよびおこしながら、ぜひ、よしこの名演技をそのままマネしてみることにしよう。

”買って~!” ”買わない!!”を感情的になって延々と続けるよりは、よしこの作戦(?)の方が手っ取り早いし、効果的!!

私の実体験より、それは立証済みです。

さあ、枯葉が舞い散る、もの淋しい秋。

舞台も整ったことだし、ぜひやってみます!!

 

おしまい

 

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