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やさしい言葉

長女(4歳)がこの間、通りすがりの6歳くらいの女の子のことを「ママ~。 あの子、やさしいよね~。」と言う。

私が「なんで、”やさしい”と思った?」と聞いたら、長女、「だってさあ、そうちゃん(長男・12歳・知的障害アリ)に、ずーっと”おはよう。””おはよう”って言ってくれたでしょ。 だからやさしいと思ったの。」。

 

そうちゃんは、朝、スクールバスのバス停まで行くのに歩いて行くのだけれど、その道すがら、通り過ぎる人みんなに”おはようございまーす!!”と大きな大きな声で言う。

車の中にいる人、バスに乗っている人にまで、手をブンブンふりながら、おはよう運動(?)に一人、いそしむ。

(まるで、山登りの時のよう。

山登りの時は、なぜか、知らない人にも挨拶しますよね。

あれって、考えたらフシギです。)

 

ところが、そうちゃん、ちゃんと、”おはようございまーす!!”としっかり言えたらいいのだけれど、なにしろ発音が、、、!!

「お~よ~ざ~ま~!!」

「お~よ~ざ~ま~!!」

、、、としか聞えない。

この発音の上、あわただしい朝の時間。

きっと、ほとんどの人は、そうちゃんが自分に何を言っているのかわからない。

初対面だったりもするし、、、。

会社へ学校へと遅刻するかどうかの瀬戸際の人だっている。

でも、そんなのおかまいなく、そうちゃんは、みんなに挨拶しまくる。

 

最初は、みんなビックリだ。

でも、フシギなことに、次第に、一人、また一人、、、と、ためらいながらも「あっ、、、おはようございます。」と言ってくれる人が増えてくる。

初めの何回かはノーリアクションでも、5回目の朝に、不意に、「おっ、、、はようございます。」と言ってくださったりもする。

 

おはようの挨拶も人それぞれ。

ちょっと困惑しながらの人もいれば、手を大きくふってそうちゃんの大きな声にこたえながら、「おはよ~~~~!!」と言ってくれる人もいる。

信号待ちの車から、わざわざドアをおろして手をふってくれる人もいる。

 

長女が”やさしいよね~。”と言ったのは、そのうちの一人なのだけれど、その女の子は、そうちゃんが「お~よ~ざ~ま~!!」 「お~よ~ざ~ま~!!」というたびに、「おはよう!!」 「おはよう!!」と返してくれた。

通り過ぎても、そうちゃんがしつこく言い続けると、女の子は、後ろをチラチラと振り向き、手を振りながら、「おはよう!!」 「おはよう!!」。

道の曲がり角までずっと。

 

そんな姿を見て長女が言ったのが、冒頭の言葉。

私は今まで、”おはよう”とか”こんにちは”とかいう挨拶は、すがすがしく気持ちのいいものだとは思ってきた。

そこからはじまる会話も多いし、なにしろ、これがコミュニケーションの始まりだと思っていた。

けれど、だからといって、私は、そうちゃんのように、道行く人みんなに挨拶してきたわけではない。

そういう意味では、私の中では、挨拶は、”知ってる人に対してのみ行う社交辞令”の一つにもなっていたのかもしれない。

 

でも、この間、長女の言葉を聞いて、ハッとした。

そうちゃんが声をかけた人みんなが”おはよう”と返してくれるわけではないけれど、「おはようございます。」と返してくれた時、そうちゃんは、ものすごい笑顔になる。

もう、うれしくてうれしくて、それからまたその人に、3回は「お~よ~ざ~ま~!!」を繰り返す。

、、、と、そんな姿をみると、私もなんだかとてもあたたかく、ウキウキしたうれしい気持ちになる。

そうだ、、、今まで意識していなかったけれど、”おはよう”は、”やさしい言葉”だったんだ!!

 

”バリアフリー”という言葉が今、どこそこで聞かれるけれど、”心のバリアフリー”は、実は、なんでもない、朝のこの挨拶からはじまるのかもしれない。

朝忙しいのに、知らない子供(そうちゃん)に笑顔で「おはよう。」と言ってくれる人たち、、、。

私は、その度に、ありがたい気持ちになります。

心の余裕を感じ、なんて豊かな人だろうと思います。

そうちゃんに代わって、、、みなさん、いつもありがとうございますっ!!

 

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