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そうちゃん 11歳・冬(2)

前回ブログのつづき

                                                           

そうちゃん(長男・11歳・知的障害アリ)は、小学校(特別支援学校)5年生にしては大きい。

5年生にして、身長168cmもあるのだから。

長女(4歳)曰く、「そうちゃんってさー、このまま大きくなったら、天井までいくよね~!!」。

                                                             

でも、夜、そうちゃんが寝息をたてている枕元にポツンと座り、そうちゃんの将来を思う時、そうちゃんは、歳のはなれた妹弟よりも、ずっとずっと小さくみえる。。。

                                                              

長女と次男(2歳)には、生命力がみなぎっている。

昨日より今日、今日より明日、、、と、目をみはる速さで成長をとげる。

できないことは、誰に言われずとも、自ら何度でも繰り返しチャレンジし、そのうちに、自分のものにしていく。

なにより、”言葉”という、自分の気持ちを表現できる手段をもっている。

いろんな人とかかわりあうことができ、自分の世界を広げていく力をもっている。

                                                           

健康な子供は、自然に身をまかせていれば、木が大空に向かって枝葉を伸ばしていくように、上へ上へとしなやかに伸びていく。

そういうことになっているのだ。

                                                              

そんな恵まれた力を生まれながらにして持っている長女と次男には、私は、多くのことは望まない。

元気に毎日をおくってくれれば、もう、それだけで十分。

                                                              

ひとつだけ希望を言うとするなら、長女と次男には、”そうちゃんができないぶんまで、いっぱい遊んで、そうちゃんができないぶんまで、いっぱい学んでほしいなあ。。”ということだけ。

                                                              

もちろん、長女と次男だって、これからいろいろ大変なことはあるだろうとは思うけれど、まー、そこは、なんとかかんとか、のりきってほしいと思うし、その力は、十分あると思う。

                                                           

もしかすると、知的障害をもった兄(そうちゃん)がいるということで、傷つくこともあるかもしれないし、時には、辛い思いだってするかもしれない。

そういう面では、これから成長していく過程で、満たされない思いも残るかもしれない。

                                                             

けれど、もし、そうだとしても、長女と次男には、人生の第二ラウンドがある。

もし、満たされないことがあれば、家から巣立った後、もう一度リセットして、仕切りなおしてがんばってほしい。

満たされなかったものを、それからでもぜひ、手に入れてほしい。

                                                              

仕事をバリバリするもよいし、ステキな人と出会って恋愛を楽しむもよいし、結婚するのもいいし、子供をもつのも素晴らしい。

どれもいいと思う。

                                                              

そういうチャンスはいくらでもあるし、第二ラウンドでダメなら、第三ラウンドが待っているに違いない。

                                                             

でも、そうちゃんは、ちがう。

自分のもっている力で、自分の将来を切り開いていくことはできない。

                                                             

私たち親がいなくなった後のことを考えて、一番安心してそうちゃんが暮らせる場を探すところまでは、私たちにはできる。

けれど、その後のことは、結局のところ、他力本願なのだ。

                                                              

自分の気持ちを言葉で表現できない、それどころか、一人では、でかけることも、お風呂にはいることも、トイレにいくことさえできないそうちゃんにとっては、”だれがそうちゃんのそばにいてくれるのか”ということ、ただそれに尽きるのだ。

                                                              

そうちゃんは、自分の気持ちをうまく言葉で言うことができない。

もし、歯が痛くなっても、どういう風に痛いのか言うことができない。

どんなにイヤなことがあっても、どんなにつらいことがあっても、その心のうちを誰かに伝えることができない。

                                                             

、、、そう思うと、今、ここで寝ている大きなそうちゃんは、ふわふわしたたんぽぽの白い綿毛のように思えてならない。

私が手の中に大事に包み込んでいるうちはいいけれど、手を開いて風がふいたら最後、”ふーーーっ”と飛んでいってしまったたんぽぽの綿毛は、風まかせに、どこへ飛んで行ってしまうかわからない。

                                                             

やさしい風にのって、肥沃の土地へ運んでもらい、立派にタンポポの花を咲かせるかもしれないけれど、気まぐれな風にさらわれたら最後、とんでもない場所に連れていかれてしまう。

、、、そして、哀しい事に、どちらにしても、どこへ飛んでいってしまうのかは、手をはなした瞬間からわからなくなってしまうのだ。。。

                                                              

それを思うと、母・よしこ(おばあちゃん)に買ってもらったお布団を「うわ~っ。 うわ~っ。」と言って喜び、フワフワのお布団につつまれて幸せそうに、今ここに寝ているそうちゃんをみると、胸がギュッと痛くなる。

                                                              

そして、”God bless you!”という言葉が心の底からわきあがってくる。。。

                                                            

次回につづく

                                                            

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