「覚えててね。」
私のダンナさんが、結婚して間もない時、少しあきれ顔をして言った。
「ちはる(私のこと)ちゃんの家って、面白いねー、、、。」。
で、何が面白いのかを聞いてみると、なんでも、大切な事は、自分で覚えずに、人に覚えさせようとすること、、、だそうだ。
そういえば、今朝も。。。
ダンナさんが、「もう、明日のぶんのカッター(ワイシャツ)しかないから、今日、忘れずに、クリーニングとってきてね。」。
それに対し、私、「あ~、今日は忙しいから行けないわ、、、。 明日行くね。 じゃーさー、忘れないように、明日、また言って! 覚えててね。」。
ダンナさん、もうすでに、結婚して長い月日がたつので、この辺の会話には、慣れっこ。
けれど、結婚当初は、驚いたという。
思えば、「覚えててね。」、、、これは、母・よしこに由来する。
よしこは、昔から、うっかりの忘れんぼう。
「あっ、、、今日は、参観日だったかしら、、、? ママ、うっかりしてたわ。」などというイベント関係から、父のワイシャツの出し忘れ・取り忘れなど日常の事にいたるまで、いろいろ、、、。
そのたびに、よしこは、言っていた。
「ママ、忘れたら大変だわ~! 忘れないようにしなくっちゃ!!
ねー、ちはるちゃん、ママが○○しなくちゃいけないこと、忘れないで、覚えててね。」。
その言葉が、私の中にしみこんでいる。
その昔、「忘れないように、スケジュール帳に全部書いたら?」と、実に的確なアドバイスをよしこにしたこともあったが、よしこは、キッパリと言った。
「ママね、スケジュール帳なんて、買ったことないのよー。
スケジュールなんかは、そらで覚えるものよ。
なんかねー、書いて覚えるっていうのは、どうも好きじゃないのよ~。」。
、、、そんなこと、”好き嫌い”の問題ではない気がするけれど、、、。
結局、よしこの場合、自分で覚えられない(アブナイ)と思ったことは、スケジュール帳のかわりに、私や姉や父の頭をかりて、覚えさせたのだった。
「覚えててね。」と言うのは、よしこや私だけではない。
姉も、そうだ。
結婚してからは、きっとダンナさんに言っているのだろうか、そんなことも少なくなったけれど、結婚前、出張の前の日の夜は、必ず電話があった。
「ねー、ねー、明日、絶対に○時に起きないといけないから、ちはるちゃん、電話して起こしてー。
絶対よ~!! 覚えててね。」。
(で、もちろん、電話をきったあと、私は、ダンナさんに、「明日、電話しないといけないの、絶対、覚えててね。」と、言う。)
驚く事に、当時、姉の家には、目覚まし時計というものが存在しなかった。
だから、やれ、出張だ、大事な仕事の日だ、、、といっては、そのたびに、姉から、”覚えててね コール”があったのだ。
で、姉は、私と同様、よしこにもまた、同じように、その都度、電話していた。
そうやって、遅刻せずに、ちゃんと飛行機に乗ったり、会社へ行っていたのだ。
ダンナさんは、言う。
「ねー、あのさー、”覚えててね。”って言われて、もし、オレが忘れたとしたら、それって、オレのせいになるとー?」。
(私からだけではなく、よしこからも、姉からも、遠慮なく、”「覚えててね。」攻撃”をうける、ダンナさん。)
あまりに昔からのことなので、もし、忘れたら、”誰のせい”、、、なんてことは、考えた事なかったけれど、「覚えててね。」と言われると(しかも、自分には、まったく関係ないことまで)、なんか、連帯責任を感じて、それは、結構、プレッシャーだったりするそうだ。
そういえば、、、。
出張前、姉からそうやって、”覚えててねコール”があると、よしこは、私に電話してきて、「ママ、そんな大切なこと、覚えていられる自信がないわー。
ママも忘れないようにするけど、ちはるちゃんも、しっかり覚えててよ。
まったく、りか(姉のこと)も、目覚まし時計買って、ちゃんと自分で起きるようにしてほしいわね。
電話するの忘れたら、、、と思うと、ドキドキしちゃうわ。。」。
、、、なんてことを、自分のことは棚に上げて、よく言っていたっけ。。
まー、よく考えると、みんなそれぞれが、自分のこと関連だけを忘れないように気をつけたほうが、よっぽど労力もかからないし、効率もいい気もする。
けれど、これ(「覚えててね。」)、一度、クセになると、なかなかぬけきれない。
気がつけば、私は、長女(4歳)にまで、「ねー、なっちゃん(長女のこと)、忘れないで覚えててよ。
ママにまた明日の朝、言ってね!」と、頼りきっている今日この頃であります。。。
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あっ、、、”ポチっ”するの、忘れないで覚えててね。。。
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