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施設見学

今日は、施設見学のお話を。

、、、と言っても、ビール工場とかカマボコ工場とかのお話ではありません。。

そうちゃん(長男・10歳・知的障害アリ)が、いつの日か必ずお世話になるであろう施設。

もちろん、将来は、いろいろと、今とはシステムも変わってくるだろうから、今ある施設にそのままお世話になることはないかもしれないけれど。。。

 

私は、今までに2回、施設見学(知的障害をもった人が暮らしている施設)に行った。

1度目は、そうちゃんがまだ幼稚園(障害のある子供たちが通う幼稚園)の頃、、、5年前くらい。

幼稚園のスクールバスにゆられ、幼稚園のお母さんたちとみんなで行った。

その頃は、そうちゃん、まだまだ小さな子供だったので、”施設見学”といっても、”自分には、まだまだ遠い先のこと”というイメージがつよく、なんとなくお客さんのような気分で施設の門をくぐった。

施設長の方のお話を聞いた後、子供たちが(その施設は、成人になるまでの子供が入る施設)いつもすごしているお部屋を見学させてもらえることになっていた。

 

殺風景なコンクリートの建物にはいると、くたびれたスリッパが私を出迎えてくれた。

ねずみ色のパリパリとはげた壁を横目に、まっすぐ歩いていくと食堂があった。

食堂にすわって、施設長の方のお話を聞く。

今、ここにどのくらいの子供たちが暮らしていて、その暮らしぶりを説明してくださった。

施設にいる子供たちは、それぞれにいろんな事情があり、親といっしょに暮らせなくなり、ここで暮らしているが、お正月さえ、家族に迎えにきてもらえず、この施設ですごす子供がいること、そして、それどころか、親の連絡先さえわからない子供たちがいるというお話を聞いた。

まったくぬくもりを感じられない、飾り気のない食堂でお話を聞いていた私は、がっくりうなだれるしかなかった。。

 

”さあ、じゃあ、次は、子供たちの暮らしている部屋を案内します。”。

施設長さんの声で、みんながいっせいに立ち上がった。

私も一児の障害児をもつ母。

そこは、どんな施設なのかチェックの目を光らせて、率先して集団の先頭にでも立って見学にのぞまなければならないとことだけれど、すでに、私の腰はひけていた。

そう、気分は、オバケ屋敷のチケットを買って、”さあ、いまから、オバケ屋敷に突入!”という、あの入口付近の気持ち。

なんだか見学する前から悲しい気持ちがこみあげてきて、そうちゃんの顔がうかんでは消えた。

仕方なく、集団の最後尾からトボトボとついていく私。。

 

中は、男の子と女の子、さらには、年齢で棟がわかれていた。

ねずみ色の壁、パイプがむきだしになった廊下、陰気な空気、部屋は大部屋が多く、ささくれた畳、びりびりと破れたままのクリーム色のカーテン。

しっかりと現実をみておかないといけないのだけれど、涙でくもって直視はできなかった。

部屋には、家具とよべるものは全くなく、壁面に洋服を入れるらしき棚と小学校の教室にあるような机とイスが2~3並んでいるだけだった。

まったく”彩り”のない生活の場を目の当たりにした時、なんだか猛烈に空虚な気持ちになったあの時。。

 

2度目は、昨年の秋。

養護学校のお母さんたちと貸し切りバスで、施設見学に行った。

見学に行ったのは、知的障害をもった成人の方が暮らしている施設。

1度目の時とは、私の気持ちもずいぶん違った。

そうちゃんも、あっという間に10歳。

ちょっと前までは、まだまだ先の話だと思っていたけれど、最近は、確実に、いつかそういう日はやってくると思うようになった。

その施設では、障害の程度によって、日中は仕事をしてすごす。

みんな、一生懸命に、お菓子の箱を折ったり、箱にタオルをつめたりして働いていた。

なかなかそういうお仕事を手伝うことのできない障害の重い方は、敷地内にあるプレハブで、何をするでもなく、自由にすごしているようだった。

 

最後に、それぞれのお部屋をみせていただいた。

廊下をはさんで両サイドに二人部屋と一人部屋が並ぶ。

トイレがなぜかオープンスペースになっており、(もちろん、トイレのドアはあるけれど、部屋の迎えに壁もないむき出しのトイレスペースが、、、。)なんだかとても奇妙な空間となっていた。

建物自体は古くないので、陰気な感じはしないけれど、やはり、遊びのない殺風景な雰囲気。

一人部屋は、3畳くらいのお部屋なので、お布団をひいて小さな机を置いたら、もういっぱいな感じのお部屋。

 

一部屋一部屋、雰囲気は、それぞれに違う。

”寒くないように”と思ってのことだろう、ほとんどの部屋に家族が持ってきたのであろう、ホットカーペット。

壁面には家族の写真。

小さい子供が遊ぶようなおもちゃや、たくさんのぬいぐるみ。

この狭い部屋に、自分の子供が少しでも快適にすごせるようにといろいろ考え、荷物を運び、長年いっしょに暮らした子供と別れる日がやって来た時のご両親や家族の気持ちを思うと、胸がつまった。

そして、そうちゃんが、こういう施設に、いつかお世話になる日が来るのかと思うと、そうちゃんは、どういう気持ちで毎日をすごすのだろうと思うと、涙がこみあげてきた。

”○○がしたい。” ”ここが痛い”も言えず、自分の気持ちを言葉にあらわすことのできないそうちゃんが、いったいどうやって、、、。

そうちゃんが私の手から離れるその日まで、私はいったい何をしてあげられるのだろうか。。。

 

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P。S。

みほさん・レミさん・ゆりさん、コメントをどうもありがとうございました。

私もこれからは、最低、旅館のお菓子は食べてから、お風呂にのぞみますっ!!

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