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パエリアの夜

前回ブログ(”インフルエンザ予防接種”)のコメントを拝見していて、”子供には、一瞬、血が逆流するようなヒヤリとさせられること、多いなあ、、、。”と、つくづく思いました。。

そういえば、パエリアを食べたあの夜も。。。

 

4年ほど前の冬の寒い日。

ある日、姉が私の家に遊びに来た。

私は、ちょうど長女(3歳)の妊娠がわかってしばらくした頃で、そうちゃん(長男・10歳・知的障害アリ)の時ほどではなかったけれど、食事前になると、ムカムカムカムカ、、、という、つわりの時期だった。

その日は、姉が、「ちはる(私のこと)ちゃん、きつそうだから、今日は、りか(姉のこと)がごはん作ってあげる~!」と言うので、「う~ん、、、。 じゃ、そうちゃんも好きだから、パエリアお願いしようかな~!」。

ということで、夕食にパエリアを作ってもらうことに。

私の家のキッチンで、姉は手慣れた手つきでサッササッサ作ってくれた。

 

で、その時の私のつわりは、食事を作る前・作っている時は、グググッと急激にムカムカがこみあげてきて、”あー、ダメだ、こりゃ。 気持ち悪い、、、。”。

でも、いったん、食事ができあがり、食べ物を目の前にして、ひとたび口にした途端、「ん~っ! 美味しい! 美味しい!!」と、バクバク食べられる、なんとも自分勝手なつわりだった。

その日も例外なく、姉が作ってくれている最中は、”わー、、このアサリのニオイはきついわー。 せっかくだけど、パエリア、今日は食べられないかも。。。”と思っていた。

けれど、姉の「ちはるちゃん、できたよ~。」という声がして、お鍋のフタがパカンと開いたのを見たとたん、「ん~、おいしそー!!」。

私は俄然、食べる気満々になっていた。

 

で、みんな(姉と私とそうちゃん)席について、「いただきまーすっ!」と言って、”さあ、今からお皿によそおう”と思ったその時、私は初めて、”そうちゃんの異変”に気付いた。

そうちゃんの座っているイスが小刻みに”カタカタカタカタ、、、カタカタカタカタ、、、。”と震えていたのだ。

「はん??」と思ってそうちゃんをみると、顔が少し青ざめていて、いかにも、”はーい、これから熱があがりま~す!!”といわんばかりの顔でブルブル震えていた。

おりしも、インフルエンザ大流行の最中。

「わっ、りかちゃん、、、大変、、、。」私は、思わずつぶやいた。

 

その年も、そうちゃんはインフルエンザの予防接種はしていたけれど、あれも、型(A型とかB型とかありますね。)が違えば何の役にもたたないし、、、。

そうちゃんがインフルエンザになって、病院嫌いのそうちゃんを、つわりの私が病院に連れて行くことを考えてもゾーッとしたけれど、それ以上にゾーッとしたのは、姉もまた、数日後、初めてのお産をひかえた妊婦さんだったからだ。

数日後、姉は、(逆子のため)帝王切開の手術が予定されていたのだ。

「りかちゃん、そうちゃんさ、インフルエンザかもよー! ねー、りかちゃん、せっかくこれから食べようって時になんだけど、今すぐ帰ったほうがいいよ。 今、うつったら大変だからさー!」。

姉は、よほどじゃない限り、むやみやたら驚く人ではないけれど、その時だけは、「うそっ、、、。」。

一瞬、ピクッと頬がひきつった。

そして、半ば、私に押し出されるような形で、次の瞬間、姉は玄関へと移動。

靴をはいていた。

姉は、玄関のドアを開けてクルリとふりむき、「じゃあね、ちはるちゃん、またー。」

そう言ってドアを開け、一歩足を踏み出した。

 

、、、が、姉は、またすぐにクルリとふりむき言った。

「やっぱり、食べて帰る。 せっかく作ったからさー。」。

それから姉は、妊婦とは思えないほどのはや足で、サッサッサッサッとリビングに戻って行ったかと思うと、なるだけ空気をすわないよう息をとめているようだった。

そして、お鍋からパエリアをものすごい勢いでお皿にもったかと思うと、ソファーのある別の部屋で、ガッガッガッガッ。

それはそれはものすごいスピードでパエリアをたいらげ、「じゃーねー。 バイバイ。」と言って去って行った。

 

姉が帰ってから、私はさっそくダンナさんに電話。

そして、その一部始終を報告した。

「りかちゃんにうつってないといいけどねー。」と言ってダンナさんは電話をきり、その後、そばにいた上司にそのまま様子を伝えたらしい。

すると、その上司は、「おっ、、おい、大丈夫かー?」と私と姉のことを、とても心配してくれたという。

が、そう言った後すぐ、「でも、、、それは、なかなかありえない”シチュエーション”だなーっ!」と、お腹を抱え笑ったらしい。。

”つわりの妊婦””熱がでてガタガタふるえている、障害のある子供””臨月出産間近の妊婦”。

なんだか、これじゃー、三重苦だ。

そして、その三重苦に襲いかかろうとしている、さらなる苦(インフルエンザ)!!

確かに、、、これじゃー、地獄絵図。

ありえない。。

 

幸い、そうちゃんはただの風邪だったらしく、一晩寝たら熱もさがり、姉にもうつらなかったのでよかったけれど、こんな”勝手な思い込み”を含めたら、子供が驚かせてくれる事なんて、数限りなかったりして。。

 

P.S.

今日も”どーもくん”があったので、一番最初に”ごちそうさま”した私は、コメントを読んで楽しませていただきました。

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コメント

私も、妊婦だった頃、入院している叔母をお見舞いに行ったら、更にインフルエンザにかかっていて・・・!!私のお腹を見て、看護婦さんがすごい形相で、「早く、帰ってください・・・。」叔母も院内感染があったら大変なので、高熱の中、退院させられ・・・。
インフルエンザってこわいですね。

あの時は・・・・サーっと冷や汗が出ました・・・。妊婦さんは健康を過信しないで、大事にしてもらいたいですよね・・・。

投稿: haru | 2006年11月11日 (土) 16時29分

我が家の次男君、タイミングを逃していて未だインフルエンザを打ってません。次男はこの世に生を受けてからというもの「外泊?」することが好きな質らしく(まず早産で日赤広尾に入院し、生後3ヶ月の頃にはRSウィルスの細気管支炎になり大学病院に入院)家族から離れて「修行!」の旅にでてくることがしばしばありましたのでインフルエンザで入院もありえるなあ〜と警戒はしております。。。なにかサプライズがあるのが育児の醍醐味でしょうけど、嬉しいサプライズが多い方がいいですよね!
去年の秋は次男、長女と立て続けに入院騒動がありましたのでそれに比べると今年の秋は少し余裕があり嬉しいです。入院騒動の話はまたいずれ。。ちはるさん、冬に向けて気力体力温存法などありますか?あれば是非レクチャーして下さい!では。。

投稿: なおちゃん | 2006年11月12日 (日) 00時46分

いやあ、忘れません。あの夜のこと。高木さん(妹のだんな)が上司に状況を伝えたら「それはすぐに帰りなさい!!!」と言ってくださったことも忘れません。その上司の方はかなり想像力のある方で、「つわり婦女が面倒みる障害児、彼らに食事まかなう臨月婦女」三人組の漫画のような絵がすぐに頭に入ったのでしょう。千春ちゃんはつわりであまり食い気がありませんでしたが、私は一方信じられないほどの食欲で、どうしてもパエリアを食べずに去ることができませんでした。冷静さは微塵もないのが妊婦というものかもしれません。本当に食べることしか考えていませんでした。自分でも恐ろしくなりましたが、見ている周りの人はもっとおそろしかったようでした。今、妊婦さんで食べることしか考えられない方、体重制限との戦い、がんばってくださいね!妹はいつもつわりのせいで体重が減っていましたが、私はというと「コレステロール高いねえ」と注意されました。。。それでも、やっぱり止められず、生んだ後は「あの私は一体どこに??」という気分です。

投稿: り香です | 2006年11月13日 (月) 01時09分

これから、インフルエンザのシーズンですよね。
毎年怖いなあ・・・と思います。
以前、小学校で働いていた時、インフルエンザと胃腸炎が同時に流行したことがありました。
その時の教室はまさに地獄絵・・・。
いきなり、「げー」と吐き気におそわれる子どももいれば、真っ赤な顔をして、熱を測ると39℃なんて子も・・・。
よくそんな中でうつらなかった自分に今更ながら感心します。
それにしても、パエリアが好物なんておしゃれですね、そうちゃん。かっこいいなあ・・・。

投稿: ぱる | 2006年11月13日 (月) 17時13分

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