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長女・次男のお産の時~病院にて<前編>

「私ね、帝王切開。」と言うと、「えーっっ! 帝王切開だったのー?!じゃあ、大変だったねー。」とみんなに驚かれる。

けれど、子供三人とも帝王切開だった私にとっては、この世の痛みとは思えないほどらしい、”鼻の穴からスイカをだすような感じ”という表現があるほど、”とにかく痛い”、自然分娩でのお産というのも、私には恐怖であり、ちょっと想像がつかない。

昔から、しっかり者の姉を頼りに、おっちょこちょいの母・よしこにさえ、もたれかかって育ってきた私は、お産の時もまた、例外なく、病院の先生を頼りきった、、、という意味では、”帝王切開”は、私らしいお産だったのかもしれない。

 

帝王切開は、産後、切腹したところが完全に痛くなくなるまで時間がそれなりにかかるし、産後すぐから、スタスタと歩けるはずもなく、2日くらいはベッドに寝たきりなので、もちろん、大変といえば大変。

でも、私にとっては、手術日(出産日)が事前に決められているというところが、とてもありがたかった。

前々から、子供たちを誰に預かってもらうか、私が入院している間、誰に何をお願いするのか、この日は、こういう計画で、、、と、スケジュールをしっかりくめた。

そして、自分の気持ちも、手術日に向かって着々と整理できたところが最大の利点だった。

 

帝王切開当日の処置の一つに、”浣腸”があるのだけれど、これには、毎回、泣かされた。

私にとっては、一大事!

”たったそれだけのこと”、、、と言えばそうなのだけれど、いつも、看護婦さんに言われた時間をガマンできずにトイレに駆け込んでいた私。

そして、トイレの中で、最初の15分は、どーにもこーにも、お腹がゴーゴーなるばかり。

痛くて痛くて、あぶら汗がポタポタ、、、身をよじらせた。

普段、便秘だからこういう事になるのか、どうなのか、、、その辺はよくわからないのだけれど、この痛さが並じゃなく、自分の力では、どーすることもできない類の痛さなので、この処置のたびに、「たかがこれしきのことでこんなだったら、、、私には、自然分娩なんて、到底無理だ、、、。帝王切開で正解だ!!」と、トイレの中で、一人、深くうなずき、納得した。

だから、この”浣腸”のおかげで、私は、自然分娩に少しもこだわらず、なんの未練もなく、帝王切開の手術にのぞむ事ができたと言っていい。

 

「それでは、まいりましょうか。」と、看護婦さんが手術室へ向かうため、車椅子をもって、部屋にむかえに来てくれた瞬間は、さすがに、一瞬、”このまま逃走できるものなら逃走してしまいたい”気持ちと、心細いような、なんともいえない気持ちになったけれど、これが、手術台の上にのったとたん、一転、「もう、全てをお任せします。先生、どうぞよろしくお願いします。」と、寝ころがったままの姿勢で、深々と頭をさげずにはいられない気持ちになった。

そして、どういうわけか、”あー、これぞ、まな板の上の鯉。”と思ったとたん、家でよく弾いていたピアノの曲(ショパン)がスルスルスルスルと流れてくるほどの余裕が、、、、。

”もー なるようにしかならないね~。”と、あっさりさっぱり、達観する自分がいた。

 

手術がはじまると、今度は一気に、”手術に対する怖さ”から、”まもなくお腹の赤ちゃんに会えるドキドキ”の方が強くなった。

とはいえ、そのドキドキの中でも、やはり、”元気にうまれてきてくれるか”、、、それだけは、気になった。

でも、最後の最後、この土壇場の手術台の上で思ったことは、ただひとつ。

「ああ、、、。もし、赤ちゃんになにかトラブルがあったとしても、もう、仕方ないな。赤ちゃんを産むということは、自分で決めたことだから。。だけど、外(手術室の外)で、生まれてくる赤ちゃんを固ずをのんで待っている、よしこやダンナさんたちだけは、もう、悲しませたくない!!」ということ、それだけだった。

これは、長女の時も次男の時も、まったく同じ思いだった。

 

長女のときは、2480gで生まれたので、生まれてから2~3日は、保育器に入ることになり、(2500グラム以下で生まれた場合は、保育器でしばらくすごさなければいけないらしい。)生まれてすぐの赤ちゃんに会うことはできなかったけれど、次男の時は、手術が終わって部屋にもどって間もなくすると、看護婦さんが、「はじめまして。お母さん。」と、私のベッドまで次男を連れてきて、顔をみせてくれた。

そして、ちょっとの間だけ、私の寝ている横に添い寝させてくれた。

私は、まだ麻酔がきいていてボーっとしていたのだけれど、そのとき、私の肌にふれた、生まれたての次男のぬくもりは、きっと忘れる事はないと思う。

あたたかかった。。

 

手術から数日たつと、トイレまで歩いていけるようになった。

姉の二人の子供と、私の長女と次男は、同じ病院で産まれた。

で、お産で先に入院した姉から、病院でのいろんな情報を教えてもらっていたので、私の入院生活は、さらに、楽しいものとなった。

その病院、”先生”、”看護婦さん”、”スタッフさん”、”豪華なお部屋”、”美味しい食事”、、、と、何をとっても最高の病院だった。

そうちゃん(長男・10歳・知的障害アリ)のお産の時は、そうちゃんが生まれた次の日、大学病院に運ばれてしまい、、、と、いろいろあったので、私は、長女・次男の時は、思いきり、そのぶんを挽回すべく、入院生活を楽しもうと、入院前から、ずっと心に決めていた。

だから、入院していた9日間は、ちょっとした旅行気分だった。

 

部屋でゆっくり美味しいご飯を食べ、3時のおやつも残すことなく食べ、アロマの香りで部屋を満たし、ビデオをかりまくっては、夜中、ずっと楽しんだ。

(夜は、希望すれば、赤ちゃんを預かってくれる病院だったので。)

入院中、2度ほど、お産で入院しているお母さんたちとの会食があった。

最上階にある、全面が窓に囲まれた、明るい素敵なテラスで、みんなとペラペラしゃべりながら、ごはんを食べた。

これもまた、”そうちゃんの時、叶わなかった私の夢”だったので、みんなにとってはフツウのことなんだろうけれど、私は、ニーッと笑いが出るほどうれしかった。

その病院では、マッサージまでやってくれた。

う~ん、快適、快適。。

ホントに快適。。。

けれど、こんな入院生活の舞台裏は、ひたすらに優雅なだけではなかった。

 

次回につづく。

 

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コメント

ちはるさん、はじめまして。
お姉さんの大ファンでこのブログを知り、ちはるさんの大ファンにもなりました。
そうちゃんとの日々を生き生きと前向きに過ごされている様子に、毎回感動させられます(涙、涙・・・・・)。
楽しいばかりの毎日ではないけれど、結局最後は自分の気持ち次第ですものね。
ちはるさんのブログ読んで、時々自分に喝を入れています(笑)。

私もちょうど1年前、帝王切開で息子を出産しました。
お姉さん同様逆子だった為です。
私はやはり「自然に産むのが一番!」と思っていたので、何とか引っくり返ってくれないか、と最後まで願っていたのですが。
正直、今でも「自然分娩がよかった」と思っています。
ですから、次も帝王切開かと思うとヒジョーにテンションが下がってしまうんですね。
知人が1人目が帝王切開で、2人目は普通分娩を望んだところ、10件目の病院でようやく受け入れてもらったと聞きました。
「それほどリスキーなことを敢えてやろうとするのは間違っているのかな・・・?」と思いつつ、まだ諦め切れなくて・・・・・。
まぁ、このことが現実味を帯びてくるのは、まだもう少し先になりそうですが。

長くなってすみません。
これからも、ずぅーっと読ませていただきますね♪

投稿: shinoboolini | 2006年9月 8日 (金) 03時17分

私も二男ダイ(今年2月超未熟児で出生)したときは、救急車でNICUのある病院に搬送され、出産しました。
けれど・・その病院、赤ちゃんを夜も預かってくれない病院で、出産後の大部屋にはさすがにまいりました・・・。
なかなか泣き止まない赤ちゃん。あやす母親の奮闘。とても夜中にぎやかだったのです。
お陰で・・入院中は極度の睡眠不足に陥りました・・。ダイはNICUで、心配と、出産したのにわが子が隣にいない寂しさ・つらさも経験しました。
ちはるさんもそうちゃん出産の時に同じ思いをされたと思います。だから・・・旅行気分の入院生活!!私も出来ることなら・・また優雅な出産??を味わいたいな。

投稿: Haru | 2006年9月 8日 (金) 07時40分

ちはるさん、こんにちは。
最近はそんなセレブ?な産院もあるのですね。
そのことに、なんだかとってもびっくりです。
紀子様もきっと、優雅に過ごしてらっしゃるのでしょうか?
しっかり者のお姉さんと、おっちょこちょいのお母様に寄りかかって生きてきたというところが、自分とすごく重なって親近感を勝手に抱いてしまいました。(私は下に、ちびまるこちゃんのような妹もいましたが・・・)
でも、ただ優雅なだけでは終わらなかったのですね?
後半が早く読みたい!
楽しみにしてますね。

投稿: ぱる | 2006年9月 8日 (金) 09時36分

おお~、なんて素晴らしい(特にマッサージが!!)て思て読んでたら・・・続きが!!??

ちなみにあたしは自然分娩ですが、浣腸しませんでした。
そんなに浣腸て辛いんですか・・・??

投稿: ある。 | 2006年9月 8日 (金) 10時48分

「り香」という名前の人がいることを知り、びっくりしてます。
みんなから何故「り」なの?って聞かれます。
お年も近いようで…。PCでいろいろ調べていたらこのブログに出会えました。
私のブログは日記変わりです。「食を楽しむ会」 (HPあり)の企画を10月にやります。朗読と食事(プロの方と打ち合わせをしてつくっていただきます)の企画です。来月から本格的に宣伝していくつもりです。
またブログ拝見させていただきます。

投稿: 松永り香 | 2006年9月 9日 (土) 07時41分

ブログ初めて拝見しました。私は二人目は帝王切開。赤ちゃんの頭と私の骨盤が合わなかったんです。手術中、リラックスするように音楽かけてくれたり、パパに立ち会ってもらったのに下半身麻酔が効かなくて・・・結局全身麻酔で赤ちゃんにちゃんと会えたのは次の日。お腹から出てきた感じがなく、病室のドアからノックしてきて「今日から息子です、よろしく!」ってやってきた感じでした。紀子さまも帝王切開で2日目とか聞くと、今はやっと一人で歩けれる状態かなって思います。ちはるさん、体ゆっくり休めてくださいね♪

投稿: ShunKanママ | 2006年9月10日 (日) 06時47分

 はじめまして。りえちいと申します。

 3人とも帝王切開なんですね~!!私もそうなんです。
はじめて3人帝王切開という人にめぐり合えました~。なかなかいないんですよね。

 私は一番上の子が胎児仮死になって帝王切開だったため、みんな帝王切開になりました。

 3人目のときは皮がくっつかなくて大変でしたよぉ・・・。
傷跡がね、割れたんですよ、抜糸後に。しかも退院してから(汗)。。

 ちはるさんはそんなことなかったですか?

投稿: りえちい | 2006年9月14日 (木) 00時01分

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