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そうちゃん・理髪店へ行く<前編>

そうちゃん(長男・10歳・知的障害アリ)が、先週の金曜日、生まれて初めて、理髪店で髪をカットしてもらった。

理髪店で髪を切れるようになることは、ここ数年の私の夢だったので、本当にうれしかった。。

ここに来るまで、長い道のりだった。。。

                                                                              そうちゃんの髪は、これまで私が“ニセ美容師”になりすまし、ずっと切ってきた。

そうちゃんは、髪を切るのが大嫌い。

(そうちゃんは、精神年齢1才ちょっと。 

1才ちょっとの子供の髪を切ろうとするときを想像してもらうとわかりやすいかもしれないけれど、“なんのために髪をきるのか”という事自体がわからないため、髪を切ることは、ただひらすらに、“耐え難くイヤなこと”らしい。)

「さっ、そうちゃん、髪切ろうかー。」と私が言うと、まずは、そうちゃん、必ず、ギョッとした顔をして私を見る。

で、お次は必ず、「いやったー!!(訳:いやだー!!)」。

この声とともに、バタバタ転げて、体中で拒否。

そんなそうちゃんをなだめながら、夏は裸にして、お風呂でチョキチョキ。

冬は、寒いので、市販のヘアーエプロン(落ちる髪をキャッチしてくれる円盤のような形のエプロン)をつけて、部屋でチョキチョキ。

                                                      

で、このチョキチョキ、優雅にゆったり切っている時間はない。

そう、せいぜい2~3分がそうちゃんの耐えうる限度というのは、長い経験からわかっているので、左側面ザクッ。

右側面ザクッ。

後ろをザクッ。

その後、“すきバサミ”にすばやく持ちかえ、根元の部分をサッサッサッとすいてる途中で、はいっ、そこまで~!

制限時間終了!

忍者も顔負けのスピードで、どうにか“短くする”ところまではできるけれど、もちろん、この時点でのそうちゃんの髪は、見られたもんじゃない。

“このまま、今日、そうちゃんに切らせてもらえなかったら、、、!!”と、毎度のことでありながら、私は内心、かなりうろたえる。

でも、そこは気を取り直し、残りは、ちょっと時間をおいてから、警戒心がなくなったそうちゃんをねらって、背後から忍び寄りチョキチョキ。

たいていは、テレビを見ているので、その後ろから、危なくないように、“先のとんがった髪きりバサミ”から、今度は“赤ちゃんツメきりばさみ”に持ちかえ、整えていく、、、、というのが、“ニセ美容師”の手法。

                          そうちゃんのヘアースタイルは、基本的には、幼稚園のころから変わっていない。

歩くと、後ろの髪が、“サラッサラッサラッ”とゆれるのが特徴。

全体的には、かなりロング。

そうちゃんを育てるのは、なかなか一筋縄ではいかないのだけれど、私は、そうちゃんの茶色い、まっすぐな髪が、“サラッサラッサラッ”とゆれて、キューティクルがキラキラしているのを見るのが好きで、そうちゃんの後ろ姿をみるたびに、「、、、、、、(いろいろあって悩ませてくれるけど)、う~ん、許すっ!!」という気持ちになってしまう。

                                                    

けれど、ここ最近、小学校に入ってくらいから、髪の量が増えて、切りにくくなり、とても“ニセ美容師”の手にはおえなくなってきていた。

(一応、気にとめていても、髪って、不思議と切ったその時より、次の日に、必ず短くなってしまう。。

髪を切った次の朝、「おはよー。」と言って起きてきた、まるで“かっぱ”のような頭のそうちゃんに、私は、「そうちゃん、、、、ゴメーン、、、、。」。

クックックックッ笑いながら、何度、手を合わせたことか、、、。)

そういうことが続いたこともあり、私はこの数年、“そうちゃんが、理髪店で髪を切れるようになったらなあ。。。」と、夢みてきた。

けれど、これがどーして、そう簡単にはいかないのが、そうちゃん。。。

                                                   

健康な子供は、“新しいこと”が好き。

最初こそ、多少不安を感じることがあっても、そのうち、興味の方がまさって、積極的に新しいものや体験を受け入れ、吸収し、どんどん自分のものにしていく。

けれど、そうちゃんは、障害のためだと思うけれど、新しい場所・新しい体験・新しい物・・・など、いつもと違う“新しいこと”を受け入れる事が、とても苦手。

何にせよ、“目的が理解できない”というのが大きいと思う。

そのことが、不安をさそい、恐怖となり、混乱させるのだと思う。

                                                

きっと、そうちゃんにしてみれば、言葉の通じない、文化をまったく理解できない異国で、ポーンと一人、送り込まれ、暮らしている感じなのかもしれない。

私は、時々、“もし、自分だったら、、、。”と思いながら、想像してみる。

すると、そうちゃんがどうして、そういう行動にでるのか、一つ一つの行動がよくわからないではない気持ちになってくる。。

(まっ、そう思って、想像力をはたらかせて、そうちゃんを見ても、なかなかナゾは多いけれど。。)

少しずつでないと受け入れられないそうちゃんなので、尚のこと、歯医者さんにしても、どこにしても、これから生きていく上で、必要となってくる場所には、なるべく小さい時から、ちょっとづつでいいから慣れてもらいたい、、、と、私は、ずっと思ってきた。

その一つが、理髪店。

                                                                    次回につづく。                                                                        

 P.S.

”オムツの底力”にコメントをたくさん、ありがとうございました。

ほーんと、日々の生活の中で、こういう笑うに笑えない瞬間ってありますね~

でも、おかげさまで、これからは、オムツを洗濯しても、笑えます!

ところで、よぴさんのコメントで、よぴさんのところもドラム式で、”糸くずフィルター”がある、、、というのを読んで、私、一瞬、凍りつきました。

「なにそれ、、、? いっ、、、糸くずフィルター???」

「そう、、、、そういえば、前の洗濯機にはついていたのに、私、このドラム式になって、見たことないから不思議に思ってたんだー。。」とパソコンを見ながら、つぶやくと、横でそれを聞いていたダンナさんがギョッ!

「あれ、買って何年になる? すごいっちゃない、うちの、糸くず、どこかにつまってー?」

さっそく、取扱説明書を見て、確認してみましたが、どーやら、うちのドラム式には、ついていないようで、、、、ホッ!

、、、、でも、まだ、ダンナさんは、”いやー、気がついてないだけで、あると思うよー。。”、、、と、疑いの目ははれていません。。。

もしあったら、かなり笑えます。。

 

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